香川照之

2010-12-14

今月号の文藝春秋に、俳優の香川照之(かがわ てるゆき) さんが寄せた、「引きこもりの僕を変えた松田優作」 という文章が印象に残りました。
わたしと同じ45歳で、最近では、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」の岩崎弥太郎役と、NHKの「坂の上の雲」の正岡子規役を好演しています。

初めて彼を知ったのは、平成元年放映のテレビドラマ 「鬼平犯科帳」 に、愛妻を盗賊一味に殺された同心役で出演した時でした。 もちろん、その当時は、現在の個性派俳優の域には到達していませんでしたが、それでも、キラッと光る才能は見えていました。 実は、その彼が、5歳から23歳まで、ひきもり状態だったことを、今回知り驚いています。

彼は東京大学の卒業生ですが、小・中・高校 と成績が良かったためか、学校時代のひきこもりは問題視されず、多様性を要求される就労で初めてつまずきます。 文中彼は、若い日にお世話になった俳優である故松田優作(まつだゆうさく)に大きな影響を受けたこと。 彼のかけてくれた言葉がきっかけで、ひきこもりから立ち直ったことが描かれています。

次のような言葉が文中にありました、『僕が俳優をしている理由は、人間として正しく生きていたいからです。 引きこもりのような間違った、マイナスの地点から人生が始まった自分なので、せめて死ぬまでにはゼロの地点にたどり着きたいんです』  と。

映画 『カイジ』のなかで、彼は、全国のひきこもり青年を強制労働させる地下帝国のリーダー役を演じていますが、その彼の労働者にかける言葉に熱がこもっていたのを思い出しました。

後ろ向きにスタートしたからこそ、正しい感覚を持ち、当たり前のことができる人間になりたい。そういう願いを感じるのです。


ソーシャルメディアで共有

過去の記事一覧

2019年の記事
2018年の記事
2017年の記事
2016年の記事
2015年の記事
2014年の記事
2013年の記事
2012年の記事
2011年の記事
2010年の記事
2009年の記事