人生ナビ

2013-08-07


発達障害の特性を持たれるかたのエッセンシャルな問題の1つに、
人生の目的地を設定しにくいことがあります。
軽度の発達障害を持たれるかたの多くは、ストレス下で迷いやすく・
混乱しやすい特徴があります。
それは、人生の目的をきちんと描いてセットするナビ機能が弱いためにおきる現象で、
目的地にたどり着けずに道に迷ってしまうのです

きちんと目標が持てない人は、いつも将来に不安を抱えることになり、
些細なことにとらわれて、ムダなことにエネルギーを使うようになります。

日常よくあるのが、スーパーや学校・役所などに苦情を入れてみたり、
人に注意してみたり、仕事以外で強いこだわりをみせるなどで、正常発達の人からみると
「そこまでしなくても」 と思わせるムダがみられます。

このような発達の特性を持つかたに、仮に5年後の自身の将来像を訊ねてみても、
「わかりません」 と返ってくるのが常でしょう。
イマジネーションに乏しくプランニングが苦手なため、将来をきちんと描けず、
人生の目的地を見据えることが難しいのです。

正常発達を例にとると、中学~高校生で将来の職業を描き、25~28歳までに
ほぼどうやって生きていくのか、つまり職業が定まり、35歳くらいまでに、
その職業に必要な訓練と経験がひととおり終了し家族を持って自立します。
しかし発達障害の特性を持たれるかたでは、そうはいかない。
人生に右往左往が大きく道に迷いやすい。しかも間に “自分探しの旅” もはいる。
わかりやすく言うと、大分から福岡に行くのに、1時間45分で行けるのに、
日本一周してからたどり着くくらいの差があるのです。

外来では、告知を通じて発達障害の特性をもつお子さんに、できるだけ早く、
人生の残り時間が豊富にある13歳より前の段階で、人生ナビをリセットして、
わかりやすい目的地を入力するようにしています。

もちろん入力だけではダメで、しばらく一緒に走ることも大切です。
これは大人の発達障害も原則は同じです。

 

 

 


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