眠れない朝を迎えることはありませんか?-院長インタビュー#4-

2018-07-09

カテゴリー: 院長インタビュー

聞き手
聞き手

6月からトップ画面が変わりましたが今回の画像は、何を意識していますか?

2018/06の写真


院長
院長

「ナイトパニック」です。
ナイトパニックという表現は、私が外来でよく使う表現で、正式名があるとすれば「睡眠時パニック発作」とか「夜間の予期不安」という表現が適切になると思います。
夜間に起きる不安のことで、恐怖感から突然目が覚めたり、息苦しさがあったり、寝ようと思ってもなかなか寝付けない状態の事です。
「朝起きた時に疲れがとれない」という感覚の方に多く見受けられます。


聞き手
聞き手

この季節と何か関係はありますか?


院長
院長

普段から夜間の不安を持つ方はいっぱいおられますが、ちょうど梅雨に入ったころからその症状がはっきり見える方が多くなってきました。
6月に入って日照時間が急激に伸びてきましたよね。また、温暖化や低気圧の通過が重なり急に暑くなりました。そして不眠を訴えてくる方が多くなってきたんです。
ただその方たちに睡眠薬を出しても、多くは眠れないか、熟睡感が得られていないのです。

そのような方たちのお話をお伺いすると、昼間に漠然とした不安感やパニック障害の予期不安をかかえていらっしゃる事がわかってくるんです。


聞き手
聞き手

なるほど….


院長
院長

つまり、不眠の正体が、昼間の不安やパニック症状が夜間にも連続して起きていて、その不安発作が夜間に高まり、目を覚ましているんです。


聞き手
聞き手

大体何時ごろが多いんですか?


院長
院長

大体ベッドに入って2~3時間後か、もう一つは、夜の9時から12時位かけてです。


聞き手
聞き手

具体的にはどんな症状でしょうか?


院長
院長

最も多いのは恐怖感と絶望体験でしょうね。
対象は何であってもいい。その人がもつ、心配が急速に増幅され、絶望感にまで向かうイメージです。


聞き手
聞き手

それは気の毒で、さぞかし苦しいでしょうね….


院長
院長

そうです。
実際にこの恐怖体験をもつ患者さんは多く、救急車を呼ぼうとしたり、朝まで起きていたという人をしばしば経験します。


聞き手
聞き手

この写真のイメージはその時の心理状態と関係があるんですか?


院長
院長

はい。
おそらくは不安体験や、パニック発作を起こすと朝はこのようなセピア色の意識状態になるのではないかと推測しています。

※パニック発作とは…急激に起きる不安や恐怖感、動悸や息苦しさ、みぞおちから持ち上がるような吐き気、冷感、しびれ感を特徴とします。


聞き手
聞き手

このような症状の治療の仕方はどのようなものでしょう?


院長
院長

昼間の不安の連続体験が、脳の疲労を招き、この不安と疲労が夜間にもそのまま続いていることが原因ですので、まず、昼間の不安を解いてあげる必要があります。
夜になって寝ていても、頭の中は起きている状態、いわゆる仮眠の状態なんですね。
その為、昼間のパニック障害の治療と同じ治療を、今度は夕方から寝る前にかけて行うのです。

ナイトパニックの方は、睡眠薬だけでは決して眠れません。睡眠薬は昼間から夜間のスイッチを切り替えるだけですので、実際に昼間の自律神経の緊張が続いていれば効果が期待できないんです。
昼間の不安を抑えるお薬を夜間にも使用するのはその為です。

そうすることで、夜間も昼と同じように不安や緊張・パニックの無い状態を作り出していくんです。
そのうえで、睡眠薬で昼と夜のスイッチの切り替えを行います。


聞き手
聞き手

これは治るんでしょうか?


院長
院長

ナイトパニックは基本的には薬剤療法で治ります。


聞き手
聞き手

生活面等で気を付けることはありますか?


院長
院長

薬剤療法で落ち着いてきたら、オンとオフのはっきりした休養の取り方を指導しています。特に、行動療法では、いつでも連絡できる人と駆け込める人を作っておく事、これが一番です。
また、寝室は寝るだけの目的に使用します。
寝室で仕事をしたり、スマホゲームをしたり片付いていないと、部屋を暗くしても脳がその残像を覚えていて、仕事をしている状態が続く為です。

睡眠・不眠症については、別の機会にお話ししましょう。


聞き手
聞き手

ありがとうございました。


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