イヤなことは記憶しない

2019-03-03

カテゴリー: 院長インタビュー

聞き手
聞き手

私の知っている人で、ちょっと嫌なことが頭に沸いてきたり、思い出したり、ぐるぐる頭の中を回るという人がいるんですが、何か良いアドバイスはありますか?


院長
院長

私たちが無意識に行う、目や鼻、耳、手、舌などの感覚器からの情報記憶は、側頭葉に送られます。その後、海馬で「記憶する」「記憶しない」仕分け作業が行われています。
ちょっと嫌な記憶というのは、その人が海馬で「記憶する」のボタンを押しているんですよね。1回ボタンを押すと、1か月は海馬に記憶保存されるんです。ここからが大切ですが、その間に2回目のボタンを押すと、海馬は、これは「必要な記憶」と判断して、「これを強く記憶せよ」と脳に命じるんです。
その為、何度も繰り返し嫌な記憶を思い出してしまうと、記憶が固定化し、生活習慣化してしまうんです。そうなると、日常生活のちょっとした場面でも、不快記憶がよみがえるようになるんです。
相談者様はおそらく、そういう記憶のジレンマにあるんだと思います。


聞き手
聞き手

では、思い出さなかったらどうなるんですか?


院長
院長

つまり海馬で「記憶しない」のボタンを押すという事ですよね。
そのまま、1か月思い出さなければ、その記憶は元の側頭葉に移動します。そこで、さらに半年無理やり思い出さないようにすれば忘却します。


聞き手
聞き手

つまり、嫌なことは最初から「記憶しない」事なんですね。


院長
院長

そうなんです。
「記憶しない」というボタンを明瞭に脳に命令することなんです。


聞き手
聞き手

ですが、「記憶しない」強く命じると、かえって記憶を強めるような気がするんですが、いかがでしょうか?


院長
院長

脳の基本姿勢は「忘れよう、忘れよう、なるべくたくさん忘れよう!」です。
だから放置すれば90%は忘れていきます。むしろ通常は、なかなか思い出さないもんだと思います。
困るのは、無防備に嫌な記憶を脳の中に入れてしまう事なんです。
だから、「チョットやな記憶」と思しきものは、軽いタッチで「記憶しない」と日ごろから練習しておくんです。脳は、「あやふやな指示」を嫌うんです。だから、自分への指示は明瞭に行うようにします。
「チョットやな記憶」の処理は、イメージとして、廃棄伝票を瞬時に付けて家の外の駐車場に出す感覚です。私は「タグをつける」と日ごろ表現しています。
そしてそれを、夕方、捨てに行けばいいのです。


聞き手
聞き手

面白そうですね。


院長
院長

そうですか。気に入ってもらえれば幸いです。
脳科学者の池谷裕二先生の本に詳しく書かれていますよ。


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