休職から復職までのトータルケア

休職に至るまで

診断書の作成

休職・復職診断書の作成には、長い経験と専門知識が必要になります。

労働者の休職と復職を専門にして2024年で15年が経ちます。また、その為のデイケアを開始して7年目が経ちました。職場や関係機関に言葉の1つ1つを選んで、あなたの苦しみや状況を医学用語に置き換えて説明するのには精神科の中でも労働者のメンタルヘルスに深い専門性が必要になります。患者様には、次のような診断書を作成しています。

休職診断書、復職診断書、復職時主治医意見書(企業用)
傷病手当金診断書(休職診断書)、主治医意見書(ハローワーク)
傷病証明書(失業保険診断書)、
精神障害者保険福祉手帳診断書(障害者雇用へ使用)
自立支援医療費制度診断書(公費負担制度)

休職~復職まで

来院当初は、物忘れが激しい

同じ事ばかり考える

嫌なことばかり思い出されてきますが

必ず治っていきます

精神科にもいろいろな専門分野がありますが、

労働者の精神医学は生産年齢の発達やトラウマ、教育、学校の問題、職場や社会の問題。加齢現象、結婚問題、子供の教育の問題、経済の問題、親の死、親の介護など複雑なたくさんの要素を同時に処理していく時代の流れに沿った専門性が必要になります。

人は疲れて鬱っぽくなっても、自分では気づくことができません。前向きなのに、判断が間違うようになるので、大切な事は鬱の時期には決めさせないようにすることが大切です。(学校や会社を辞めてしまう、離婚、引っ越し、転職など)

利害関係のある家族や職場に相談を持ち掛けてかえって傷つくことや、精神の専門家ではない人に相談して誤った判断をする例をよく経験します。

迷ったときは、利害関係のない国家資格をもった精神の専門家に相談することが大切です。

立場や視点を変えて聞いてみると、別の考え方が見えてきます。打つ手なしの状況だったのが、ほんの少し、ほっとした瞬間を経験するだけで、随分気楽になってきます。
 

デイケアは、3つに分かれています。

1.休業中の生活習慣を整えるためのデイケア
2.うつ病の考え方を知るためのデイケア
3.職場や集団の中での立ち位置を認知行動療法するデイケア

 

休業に入り、1か月半~2か月位経つと、毎日家にいる事に不安を感じるようになります。夜の不安は強く、その為に寝なくなり、何度も目が覚めたりします。
時代の流れのスピードが速く、コロナが明けてからは予測困難な社会になっています。
現在の自分に価値があるのか?、このままで本当に社会に戻れるのか?あるいは、経済破綻したり、引きこもりになってしまうのではないのか?
などの、「強い恐怖と孤独」を感じるようになります。
そのような不安を解消するためには、日常生活で良い行動のパターン化を行い、無意識の思考と行動を整えておく必要があります。

わたしどものデイケアについて

リワーク・デイケアとは

職場を休職中の方、復職を目指されている方、これから職を探したい方に向けた、滞在型の社会復帰プログラムです。

精神科の医療機関が療養として行い、健康保険制度が適応されます。

管理栄養士による料理教室

栄養学に配慮した昼食の作成に取り組んでいます。最初に、その日の食事の栄養学の講座があり、次に実習。そして、みんなで食べます。
指導者はアスリートの栄養学が専門です。

管理栄養士による料理教室

障害者雇用にも積極的に取り組んでいます

傷病手当金や失業保険も無い人には、精神障害者福祉手帳を取得し、障害者雇用を目指す事、そこから出発する事にも力を入れています。

活動日・活動時間

平日と土曜(祝日を除く)の8:30から参加可能です。
ご都合により、時間は調整できます。

費用

各種健康保険が適用されます。自立支援制度を利用されますと1割負担になります。勤務先などへの主治医意見書、民間の所得補償保険の作成には、所定の料金がかかります。
詳しくは、お電話でお問い合わせください。



ご利用の流れ

※治療に継続性を持たせるため、クリニックの診療圏内の方を対象にしています。
リワーク・デイケアに関心があり、ご利用を希望される方は、当院までご連絡をください。内容に応じ医師が面談し、リワーク・デイケアの可否を判断しております。

よくある質問

リワークデイケアに参加すると、どんな良い事がありますか?

まず、生活習慣が安定することが挙げられます。週1回としても、どこかに行くことは相当に緊張しますし、準備が必要です。その結果、昼夜の逆転や引きこもりの防止に役立ちます。
また、良い転職のチャンスが来た時に素早く応じることができます。

見学はできますか?

当院に通院中の患者様のみ見学を実施しております。

いつ開催しているのですか?

平日と土曜(祝日を除く)の8:30から開催します。

まずは週1日で参加したいのですが…?

現在の体調と、残存休職期間によって判断いたしますので、院長にご相談ください。

どのような人が対象ですか?

メンタル不調により出社出来ない方、または妥当性があると判断した方です。

昼食はどうすれば良いのですか?

料理教室を毎日行っております。希望者は参加できます。人気講座です。
朝食を食べていない方には、午前10時に朝の軽食をご提供しています。

管理栄養士による料理教室
朝食を食べていない方には、午前10時に朝の軽食をご提供しています

症状が回復し、そろそろ復職したいと思うのですが、会社から、
リワーク・デイケアへの参加を求められています。なぜでしょうか?

職場が求める回復像と、患者さんが描く元気像にはかなり差があることがわかってきました。
復職面談を通じて、たくさんの会社様の意見を聴くうちに、実は、職場が治ってほしいと願っているのは、本音の部分で労働者の自分中心性であることが多く、患者さんの側は、元気になって1万歩歩けるとか、スポーツクラブに行けるとか、スイミングに行けるとか、つまり、「自分の気持ちが前向きになる」ことを回復の指標にしていることが多いのです。
このような双方の立場の違いから、再発の可能性が職場にはわからないため、デイケアへの活動状況が一番わかりやすい指標になると考えていることがわかりました。
その為、職場は、リワーク・デイケアで、集団プログラムを通じ、病状の回復と再発可能性の有無を点検・確認してもらいたいと、考えているのです。

毎回、復職の直前になると、体調を崩します。なぜでしょうか?

このようなケースでは、うつ病や不安障害のような、精神疾患は改善していても、トラウマの問題を抱えているケースが多いです。リワーク・デイケアでは、トラウマによるフラッシュバックや解離による急激な症状悪化も慣れており、回復のお手伝いをしております。

クリニックの地理的な特徴を教えてください。また、どんな患者層ですか?

当クリニックは大分市の東部に位置し、山側に工業団地、海側に臨海工業地帯に挟まれた労働者のメッカです。労働者のメンタル不調に関しては大分県内でも最も多い症例を診ており、地理的・企業的な風土を熟知しております。大分市東部と県南の復職を目指す方々を、あらゆる側面からお手伝いできます。

利用開始の目安はありますか?

休職後1か月後位からのご利用が、経験的には良いと思います。

リワークデイケアの費用はどれくらいですか?

健康保険適用で、1回あたり2,200円~3,200円位が目安です。
自立支援医療費制度が適用されると、1回あたり750円~1,100円位が目安になります。
自立支援医療費制度についてはこちらをご覧ください。

利用にあたり、注意すべきことはありますか?

うつ病が治っていない段階では、参加を苦痛に感じると思います。具体的には、うつ病やトラウマが残存していると、集団という想定そのものに拒否反応が生じるでしょうし、その中にいる自分も想像できないと思います。特に、瞑想やマインドフルネスのような、じっとしておくプログラムが苦手な場合は「焦り」があります。ここまで紹介した反応が自分に予想される場合には、医師と率直に話し合いましょう。きっと、わかってくれます。

自分ひとりでメンタルの休職治療は出来ないものでしょうか?

「自分の事しか知らない」状態は避けるべきです。
ひとりで家にいると、家族も自分も「自分の事しか知らない」状態になっていきます。この状態が最も注意すべき状態でしょう。

交通アクセス



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