がん治療とグルタチオン療法
グルタチオンの基本作用は体内解毒です。
40年以上も昔から妊婦の「つわり」治療に使われています。グルタチオンは抗がん剤治療や放射線治療にともなう毒性と副作用も軽減してくれます
グルタチオンの主な抗がん剤作用として、
[1] 活性酸素の消去
[2] 毒性のある代謝産物の無毒化
[3] 発ガン性物質の無毒化
[4] 抗ガン剤の発ガン性を抑制
[5] 抗ガン剤の毒性を軽減し副作用を抑制する
などがあります。
グルタチオンは抗がん剤(シスプラチン・タキソール・ビンクリスチン)による末梢神経障害の治療にも使用します。
パーキンソン病と標準的な治療
パーキンソン病は人口10万人あたり200人発症のごくありふれた病気ですが、患者さんがご自宅にいるためあまり目立ちません。
特徴的な症状として手足のふるえ(振戦)と ゆっくりとした動作があります。
振るえはジッとしているときにあらわれますが運動時には軽減します。
歩行時の第一歩が出にくく椅子からの立ち上がりが困難になります。
病状が進行すると前かがみの姿勢で小刻みに歩くようになります。
グルタチオン点滴はこのような症状を改善できる可能性があるのです。
パーキンソン病は大脳基底核でのドーパミン不足が原因で起き、そのためL-dopaというドーパミンを補うお薬を使用します。しかしL-dopaの効果は一時的といわれており、L-dopaにより活性酸素の産生が増加し、かえって病気の進行を早めるという警告もあるのです。
パーキンソン病とグルタチオン
グルタチオンは脳にとって重要な抗酸化物質です。脳を様々な有害物質から守る役割をしています。 パーキンソン病患者の脳では、このグルタチオンが顕著に減少しています。この事実をもとに、イタリアのSassari大学のチームがパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ著明な症状の改善が認められました。米国でもDr.Perlmuterがこの治療法を積極的に行い、非常に有効な治療法であると報告しています。 現在では南フロリダ大学でも臨床研究が進行中です。
グルタチオン点滴療法
日本では40年前からグルタチオンを慢性肝炎、つわりの治療に使用しています。妊婦さんに使われるくらいですから安全性の高い医薬品です。パーキンソン病の場合、当院での点滴頻度は週に2~4回で約3ヶ月間。 このプログラムに従うと、ほとんどのケースでなんらかの病状改善を認めます。その後は維持プログラムとして週に1~2回のペースで治療を継続します。
1回の点滴時間は約30分ほどで爽快感をともないます。
グルタチオン点滴療法の料金について
健康保健の効かない自費診療であり、料金は1回16,000円となっています。