中高の学習の持つ意味

2019-01-06

カテゴリー: 院長インタビュー

聞き手
聞き手

私が中学生の頃(今から数十年前ですが)、「この勉強が将来何の役に立つんだーっ」と勉強を投げ出したくなる時がありました。
最近の中学生からも同じことを聞きます。今も昔も変わらないですね。


院長
院長

では、中学や高校での学習が、社会に出てどのような影響を与えているか考えてみましょう。


聞き手
聞き手

よろしくお願いします。


院長
院長

例えば、国語という教科は、「設問の指示通りに答える」練習をします。そこでは、自分の言いたいことを言うのではなく、出題者(上司や取引先)が指示した内容を読み落とすことなく答える能力が試されます。


聞き手
聞き手

例えば「●●字以内で答えなさい」というような問題でしょうか。


院長
院長

そうです。

社会でよくある現象に「相手の話を聞かずに、自分の言いたいことを言ってしまう」「自分のやりたい事を優先する」このようなタイプの労働者は、社会に出て上司や取引先から、次第に取り合ってもらえなくなります。
設問の指示を読み落とす事なく、過不足なく回答する能力が社会では大切になってきます。

これが中学高校で身に着けるべき国語の能力だと思います。


聞き手
聞き手

数学はどうでしょう?


院長
院長

中高の数学の勉強の成果は、証明問題に現れます。

証明問題は、証明のルールに沿って決められた言葉を使って、真偽を証明する能力です。


聞き手
聞き手

計算問題だけだと思っていましたが、証明問題ですか。


院長
院長

そうですね。計算問題は「四則演算」これに、かっこ、()、{}という概念が加わり、
その符号の順番に沿って「解」を導く演習です。英語で言う、文法の穴埋め問題と同じで、計算が早く正確な子は総じて英語の文法問題も得意だと思います。

これとは別に、証明問題は、自分の職場や学校での行動を振り返り、時には予想して、
「~よって私のとった行動は社会人に値する。」
「~よって私のとろうとする行動は学校の生徒に値する。」

という仮説の中に、自分の行動を入れてみて、第3者的に自分の正当性を立証できる能力を養います。


聞き手
聞き手

英語はどうでしょう?


院長
院長

英語の苦手な人は、主語の無い会話をしたり、単数形と複数形を間違えたり、現在形と過去形を、
進行形と完了形を間違う等のコミュニケーション上のトラブルを起こします。
先ほどもご説明しましたように、英語の文法は算数の計算法則と原理が似ています。
そのため、英語の文法問題を避けると、将来の職場で、「作業指示理解の困難」「情報のとらえ方の障害」、
という事態を招く恐れがあります。


聞き手
聞き手

同じ「言葉の勉強」なのに、英語は国語とは少し違うんですね。

では、社会科はどうでしょうか?


院長
院長

社会科は、人々の生活や心の問題など、社会現象に関心をもつ心を養います。


聞き手
聞き手

それはわかるような気がします。


院長
院長

ですので、自然に大人になっても新聞を読むようになり、社会全体の問題として考えるようになります


聞き手
聞き手

最後に理科はどうでしょうか?


院長
院長

理科は、「どうしてそうなるんだろう?」と好奇心を抱き、自然現象を理解しようとします。
環境問題や地震・津波など地球規模での発想を促します。


聞き手
聞き手

ありがとうございました。

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