躁うつ病について

2020-11-10

コロナ禍で、従来の季節性が失われたのでしょうか、躁うつ病(双極性感情障害)の患者様の受診が増えているように思います。

下に、軽躁状態の患者様の特徴を示します。

【軽躁状態の診断基準(DSM-5より)】


(1) 自尊心の肥大*、または誇大。
(2) 睡眠欲求の減少 (例えば、3時間眠っただけでよく休めたと感じる)
(3) 普段よりも多弁であるか、しゃべり続けようとする心迫
(4) 観念奔逸*、またはいくつもの考えが競い合っているという主観的な体験
(5) 注意散漫 (すなわち、注意があまりにも容易に、重要でないかまたは関係のない外的刺激によって他に転じる)
(6) 目標志向性の活動 (社会的、職場または学校内、性的のいずれか) の増加、または精神運動性の焦燥
(7) まずい結果になる可能性が高い。快楽的活動に熱中*すること (例えば制御のきかない買いあさり、性的無分別、またはばかけた商売への投資などに専念すること)


*自尊心の肥大とは、自分は何でもできるなど、気が大きくなる現象です。
*観念奔逸とは、次から次へ、アイデアが浮かんでくる。具体的には、会話の途中で、次々と話が飛ぶことなどが含まれます。
*快楽的活動に熱中とは、 クレジットカードやお金を使いまくって旅行や買物をする、逸脱行動に出る事です。

軽度の躁状態は、本人にいつもと違う勢いがあります、不自然に明るく積極的なため、その空気に巻き込まれてしまうこともあります。
見過ごしてしまうと、躁状態に転換してしまい、手が付けられない状態になってしまいます。また、その後に訪れる、深いうつ状態も心配です。

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