大人のコミュニケーション障がい

2009-08-20

人が育った家庭から外に出て、学校や職場、結婚という新しい文化を体験するときに、
これまでにない異質な体験は人間関係になります。 通常は、戸惑いや驚きはあっても、
かえってその人の新しい側面を引き出すものになっていきます。 ですが、柔軟さに欠けて、自身の育った家庭や親との固定概念に縛られて、それを一般化して、抜けきれずにいると、次第に、どうしてこんな学校や職場なのか、だから学校や会社はダメなんだとなっていきます。

対人関係・人間関係に悩む相談の大半は、学校や職場、家庭に対する不適応よりむしろ、コミュニケーションに問題があったのではないかと考えられます。
目の前の患者さんが異文化の中でどのくらい心を柔軟にして、人との関わりを持とうとしたのかが大切です。 自分の持っている常識や固定概念にとらわれることなく、どのくらい積極的に人と関わりを持ち、折り合いの仕方を求めていったかが大切だと思います。

大人の相談者のかかえる問題をよくよく聞いていると、実は、その問題は、すでに思春期に家庭で起きており、学校や職場のコミュニケーションの失敗体験で不適応が強化されていることが多いのです。

不思議なことですが、家庭が落ちつかず、生活習慣が乱れてくると、自然とコミュニケーションも劣化する傾向があるのです。 特に、食生活の不規則は表面化します。
わたしが食育に力をいれる理由もそこにあると思います。

こころの先生クリニックの健康シリーズ9月1日号では、最近、こどもから大人まで幅ひろく多くなった、人間関係とコミュニケーションの障がいについて、学校法人 稲葉学園 竹田南高等学校の平野孝光理事長に執筆をお願いしましたので、ご希望の方には、お分けしています。

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